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【解説】世界中で変化する自動車産業とサプライヤーの役割

【解説】世界中で変化する自動車産業とサプライヤーの役割

自動車産業において、EV(電気自動車)の普及に伴い、サプライチェーンも大きく変化しています。部品点数が40%以上も減少するといわれるEVシフトにより、自動車部品加工業界も大きな変革を迫られています。世界的なEV市場の動向や加工技術のトレンドを把握することは、受注環境の変化に対応する上で大切です。

自動車サプライチェーンの構造

自動車は、約3万点にも及ぶ大量の部品で構成されています。サプライチェーンの構造は、自動車メーカー(完成車メーカー)を頂点としたピラミッド状の階層構造になっています。自動車サプライチェーンは、Tier1・Tier2とよばれる大手自動車部品メーカーから、さらにその下請け・孫請けまで、中小企業・零細企業など裾野が広い構造をしています。自動車サプライチェーンには、自動車部品だけでなく、原料から金型、電子部品まで多種多様な企業が含まれており、日本における雇用規模は、就業人口の約1割を占めるといわれています。日本ではこれまで、サプライチェーンによる分業関係を築くことで、長期的に高品質・低価格のものづくりを実現し、世界市場を席巻してきました。

伝統的な自動車産業では、OEMと部品供給企業との間に長期的で排他的な系列関係が存在していましたが、近年のグローバル化や部品の共通化(モジュール化)の進展により、サプライチェーンの構造が変化しています。この変化により、OEMは複数の1次サプライヤーから部品を調達し、競争力を高めることができるようになりました。一方で、サプライヤー企業は、従来の系列関係に依存しない形で、日系以外のメーカーや他業種との取引を積極的に進めることが求められています。自動車サプライチェーンは、効率性や柔軟性の向上を目指して進化し続けており、企業間の競争力を高めるだけでなく、市場全体の革新や技術進歩を促進しています。今後も自動車産業のサプライチェーンは、グローバル市場での競争や技術革新の要求に応えるために、さらなる変化と進化が続くことが予想されます。

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