IoT(モノのインターネット)が進み、家電や照明などの住宅設備がインターネット経由で状態を管理したり操作したりできるようになりました。IoT化で便利になるのは住宅設備だけではありません。⼯場内の施設もIoT化することで、離れた場所でも⼯場の状態を監視したり、緊急事態に動作を停⽌したりといったことが可能になります。⼯場をデジタル化するメリットは状態の管理だけではなく、⼯場の⽣産性向上や新たなビジネスへ繋げる可能性もあります。
⼯場をデジタル化する取り組みとして“スマートファクトリー”があります。スマートファクトリーの概念はドイツ政府が産学共同で進めている「インダストリー4.0(※)」がベースとなっています。「インダストリー4.0」とは「第4次産業革命」という意味合いを持つ名称であり、製造業においてインターネット通信やIT技術を駆使した産業構造の変⾰を意味します。スマートファクトリーは⼯場内にある機械や施設、更には現場で働く作業者などをインターネットに接続することで情報を⼀元管理しようとします。「考える⼯場」とも呼ばれるスマートファクトリーの主な⽬的は、⼯場内の全施設から情報を取得し、時には機械や作業者同⼠が相互に情報をやり取りしながら⾃ら考え、⾏動することです。⼯場から取得したデータを活⽤し、機械や作業者の⾏動につなげることで、⽣産性の向上を⽬指すのです。